特別支援学校でタマネギを煮て草木染めの授業をしていたところダウン症の子が鍋をいじり、大やけど。3065万円の損害賠償を求め提訴

千葉県立特別支援学校で2024年3月、授業中に熱湯でやけどをしたのは、学校側に安全配慮義務違反があったとして、当時小学5年だった男子児童2人が29日、県に計3065万円の損害賠償を求めて千葉地裁八日市場支部に提訴した。

【閲覧ご注意ください】記事の下方に、やけどをした児童の写真を掲載しています。

◆「合理的配慮を」届け出ていたが

原告たちは知的障害があり、現在は同学校の中等部1年に在籍。訴状によると、草木染の授業で、タマネギの皮を煮出した熱湯が入った鍋を使った。児童の1人が右手で鍋を引っ張り、右手首付近に熱湯がかかった。近くにいたもう一人の児童の太ももにも熱湯がかかり、2人は大やけどを負った。

鍋を引いた児童は、ダウン症で知的障害がある。「目の前のものに手を出したりすることがある」として、保護者は学校に合理的配慮を求める届け出をしていた。原告側は、授業計画を変えたり熱湯の温度を下げたりする義務があったにもかかわらず、怠ったと主張している。

◆「当初、加害者のように扱われた」

識者ら第三者の調査委員会が今年3月にまとめた報告書によると、授業をした講師は熱湯を使った理由を「危険は承知していたが、きれいに染まることを優先した」と説明。調査委は「安全な温度に下げて使うなど、配慮する必要があった」と指摘した。

29日の記者会見で、鍋を引いた児童の母親は、学校側から当初、もう一人の児童の医療費を賠償するよう促されたとして「加害者のように扱われた。安全配慮義務を棚上げしないでほしい」と訴えた。（長屋文太）

特別支援学校で熱湯を使った授業、児童2人が大やけど　賠償求め千葉県を提訴　講師「危険は承知していたが」（東京新聞）｜ｄメニューニュース

千葉県立特別支援学校で2024年3月、授業中に熱湯でやけどをしたのは、学校側に安全配慮義務違反があったと…

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