シリコンバレーの富裕層の間でキリスト教が流行「我々はイエス様に赦されたのだから、何をしても救われる」

サンフランシスコのベイエリアは米国で教会に通う人が最も少ない地区のひとつで、瞑想や幻覚剤のアヤワスカ、断食、冷水浴（コールドプランジ）などが、スピリチュアルな欲求を満たすために使われてきた。HBOドラマ『シリコンバレー』には、ゲイの起業家がキリスト教徒であることを暴露され呆然とする場面が出てくる。それはこうした風潮に対する風刺だった。

人間の限界を押し広げることによって築かれた街の住民は、生殖能力から宇宙に至るすべてを支配し、死でさえもビジネスチャンスに変える。彼らにとって、「神」は時代遅れな存在だった。

だがティールは以前から、無神論や不可知論に染まる同業者とは一線を画していた。自身の思想の中心にキリスト教信仰があると公言するティールは、異端のアプローチで独自の世界観を築いている。

彼は、聖書の引用と保守的な政治論を融合し、古代の奇跡を現代テクノロジーの驚異と結びつけて解釈する。最近のポッドキャストのインタビューでは聖書の預言を引用して、反キリスト教的な考え方を非難した。

そう信じようとしてる時点で本当に赦されるのかどうかは魂が知っている