７２㎞の速度超過で警察に捕まった・・・・なんか裁判所に行かなきゃいけないらしい。会社休まなきゃいけないしマジでふざけんなよ

https://news.yahoo.co.jp/articles/ef90166740d5fce1bc81388900d47a2bf84f6c08

警察官なのにモザイクをかけられ…容疑者を連行していたお調子者が報道陣の前でとった「まさかの行動」

小説やドラマでは決して描かれることのない警察官のリアルを記した、元警察官の安沼保夫氏が「身バレ覚悟」で書いた新刊『警察官のこのこ日記――本日、花金チャンス、職務質問、任意でご協力お願いします』が話題だ。

逮捕者は「留置場」に入る
ある日の勤務終了後、「話がある」とのことで地域課長から小部屋に呼び出された。

「じつは配置替えの話があってね。うちの留置に急に空きが出たんだ」

警察内部では、署からほかの署や機動隊などに行くことを「異動」といい、同じ署内で交番勤務から刑事や留置などの部署に移ることを「配置替え」という。前者は定期的な人事異動で年に数回だが、後者は所属長の判断で状況に応じて行なわれる。

逮捕されたとき、最初に入るのが「留置場」だ。それから起訴されて裁判を受けることになると「拘置所」へ行き、有罪となれば「刑務所」で服役する(注1)。この留置場を管理するのが「警務課留置係」である。

【注1】「刑務所」で服役

子どものころ、母から「万引きなんかしたら、すぐ刑務所行きだよ！」とよく脅されたが、それは間違いだ。万引きなどの犯罪を行なっても、被害額が少額だとか、身元引受人がいるといった理由があれば、逮捕される可能性は低い。逮捕されたとしても、弁護士などを通じて被害弁済がなされれば起訴される可能性も低い。起訴され、刑務所行きに至るまでにはそれなりのハードルがあるのだ。

「留置ってベロリですよ」
警務課留置係は、刑事課への登竜門的部署でもある。

警察官になったばかりのころ、私に刑事への憧れは皆無だった。ただ、機動隊の卒業土産に行かせてもらった刑事講習で、自分とは別世界だと思っていた刑事という仕事に興味が湧いていた。「留置」に行くことで刑事への道も広がるわけだが、私には何より社会不適合警官・山之内からの解放がありがたい。

「ぜひよろしくお願いします」私は即答した。

「留置って、仕事さえ覚えたら“ベロリ(注2)”ですよ」

私が留置係に赴任するタイミングで、引き継ぎ事項のやりとりを終えたあと、前任者はこう言って笑った。果たして、実際に3カ月ほどでひととおりの仕事を覚え切ると、たしかに楽だった。

鉄格子で閉ざされた薄暗い部屋に鎮座する凶暴な犯罪者、それを高圧的な態度で見張る看守……古いテレビドラマに描かれたそんな世界はもうない。

各部屋に鉄格子はあるが、明るくて風通しもいい。留置されている側にとりたてて反抗的な人はおらず、となるとわれわれ留置係も高圧的な態度をとる必要もない。私も、敬語を使ってくる被留置者には敬語で応じていた。

まず、留置係には地域警察時代に追い回されたノルマがない。そして、仕事が留置場内と事務室で完結するため、機動隊のように暑さや寒さの試練や、体力も必要ない。さらに拳銃や警棒を吊らないので腰も楽。そのうえT署では被留置者が少なく、そもそもの仕事が多くない

警察内で使われる隠語で「楽」の意。機動隊でも待機ばかりするリベロ(突発待機班)を「ベロリベロ」などと呼んだ。