観光船の乗客24人は北海道･福島･千葉･東京･岐阜･大阪･兵庫･香川･福岡の10歳未満〜70代　沈没した船内に取り残された可能性も

第1管区海上保安本部や災害派遣要請を受けた自衛隊は、夜を徹して現場海域の周辺で捜索にあたっています。

海上保安本部によりますと、知床半島の沿岸は半島に沿って急斜面や崖地が多い地形で、沿岸に近い海域でも深いところでは水深が100メートル以上あるということです。

国土交通省は、観光船の乗客24人について、年齢は10歳未満から70歳代で、居住地は北海道から九州地方までの9つの都道府県であることを明らかにしました。

また、捜索活動については、観光船がすでに沈没している可能性もあるとして、水中音波探知機を使って海底の状況を調べているほか、
捜索範囲を知床半島の先端から半径およそ20キロのエリアまで広げているということです。

斜里町にある運動施設には、24日午後7時ごろから行方不明になっている乗客の家族が次々に訪れました。

町によりますと、この施設ではこれまでに死亡した男女10人の遺体について身元の確認が進められていて、24日は8家族32人が確認に訪れたということです。

町によりますとこの観光船に乗っていた乗客は13グループの24人で、乗客リストには、北海道北見市、江別市、幕別町、それに福島県、千葉県、東京都、岐阜県、大阪府、兵庫県、香川県、福岡県の住所が記載されているということです。

海上保安庁で、警備・救難業務に長年携わった、日本水難救済会の遠山純司専務理事は、海上保安庁が、船が沈没した可能性もあるとしたことについて
「現場が特定されてはいないが、船が浮いているのが確認されないため、1つの可能性があると判断したのだと思う。
今後、ソナーなどを使って、船が海底に沈んでいるのが発見されれば、潜水士を入れて船内の捜索を行うことが考えられる」と話しています。