潮干狩り中の中国人死亡　船橋市・潮干狩り禁止区域

気が付いたら満ち潮？　千葉・船橋の女性2人死亡事故　潮干狩り禁止区域に潜む危険　10年で事故23人、8人死亡

　千葉県船橋市の海岸で2日、潮干狩り中とみられる女性2人が死亡する事故があった。県警船橋署によると、潮が満ちた時に流された可能性があるという。同じ現場では、過去に何度も死亡事故が起きており、専門家は「海で貝を採っているときに深みにはまると、陸に上がれない可能性がある」と警鐘を鳴らす。（鈴木みのり）

　事故が発生したのは、東京湾沿いの同市潮見町のふなばし三番瀬海浜公園近くの海岸。同公園の潮干狩り場では、アサリが多く採れ、埼玉や東京など県外からも多くの客が訪れる。
　船橋署によると、女性2人は中国籍の40代と50代の姉妹とみられ、2日未明に潮干狩り場には指定されていない東側の区域で倒れているのが見つかった。
　現場近くには、立ち入り禁止を多言語で呼び掛ける看板が複数設置されている。よく海岸に訪れる埼玉県の70代男性は「外国人を中心に1日に20人は貝を採りに禁止区域内に入っている」と話す。事故判明から間もない2日午後も、浜辺から約30メートル離れた海域で男性2人が潮干狩りをしていた。

　千葉海上保安部によると、同公園の海岸周辺では、2012～21年の10年間で、23人が水難事故に遭い、そのうち8人が死亡。亡くなった人はいずれも潮干狩り中で、海の深みにはまり溺れたケースが多い。ほとんどが立ち入り禁止区域で発生している。
　この区域では水深が最大5メートルになる場所があり、潮の流れが強いという。特に大型船が通る西側は、波の影響で深みに流される危険性がある。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/181439