最近の撮り鉄騒ぎはマスコミが初めから「撮り鉄」叩きを企図した取材じゃね?

旅行歴500泊、関東圏の穴場いやし旅の愛好家、とらべるじゃーな！です。

先日の深夜、さいたま市内のJR東日本大宮総合車両センター付近にて、希少な「国鉄201系電車」が走り、事前に情報を察知した多くの鉄道ファンが詰めかけました。

あるテレビ局は、道路を横断したファンがいたこと、またクラクションに対し「うるせー」と反応した声を拾い大きく取り上げました。

同時に「独自」と付された動画も投稿され、警察が警備を行ったことも強調。鉄道ファンを批判するコメントが多数寄せられました。

道路を横断することは危険が伴う迷惑行為ですし、深夜とはいえ個人の趣味のために歩道を占有したことは褒められたことではありません。通りかかった一般のクルマに暴言を吐いたのも大問題と言えます。
今回は、ずいぶん前に現役引退済みでJR東日本に唯一残された「国鉄201系電車」が、日野市からさいたま市の車庫へ深夜に移動したさいの出来事。営業路線上を走るのは、実に17年半ぶりとのことでした。

利用者の多い中央線を走っていた懐かしの車両ですが、深夜の移送は一般的な視聴者へのニュースバリューには乏しいのではないでしょうか？

通常いわゆる「撮り鉄」の暴走の報道は、廃止となる特急列車の最終運転などへの取材に付随して、現場でたまたま起きた騒動を伝える建てつけが多かったように感じます。

しかし今回は「甲種輸送」と呼ばれるマニアックな事例であり、鉄道ファンの暴走を見越して取材クルーを派遣したようにも見えます。個人的には若干の疑問を感じました。

もちろん一部「撮り鉄」の暴走は社会問題であり、警鐘を鳴らすという取材目的はあって良いと思います。ただ危険の発生を見越してということなら、現地でその様子をただカメラ越しに撮影するばかりというのはどうなのかという見方もあるでしょう。
車両基地が見える橋の様子です。今回騒動があった場所と同じかどうかは分かりませんが、流れた映像を見る限り近い雰囲気でした。

歩道を鉄道ファンが埋め尽くしてしまったことは、深夜３時とは言え通行人はゼロではないでしょうから確かに迷惑だったでしょう。また道路を横断した一部鉄道ファンの行為は法規（道路交通法第十三条）に反します。

しかしテレビ局側が「みんなが興奮しすぎて、声を出しすぎて近所迷惑」という住民の声を拾ったのはややミスリードにも感じました。周辺は線路がずらりと横に並びそこを大きな橋がまたぎます。住宅が立つような場所ではありません。
近年、一部撮り鉄の暴走は残念ながら日常茶飯事。

危険を伴うこともあるため、再三報道する意義には賛同したいですが、撮り鉄の暴走→ややセンセーショナルな報道→SNSで非難の声が多数上がるのサイクルを何度となくくり返しており、いっこうに改善する気配はありません。撮り鉄批判が、消費されるコンテンツになっているようにも感じます。
多くの方にとって鉄道は移動手段であり、トラブルでブームが落ち着ちつくならそれでよいという意見も一理あります。しかし大勢の鉄道ファンの移動や宿泊、地元飲食店への貢献といった経済効果は無視できません。

一部撮り鉄の騒動を映像で見ると、パワーがあり過ちを犯すこともある若い世代が大半を占めているようです。映像を流しSNSで批判の大合唱を浴び、それで危険行為や迷惑行為が減るならよいのですが、現状では効果は見られないよう。

次の作戦として、撮り鉄ならではの心理に関心を向け解決策を探るのも１つの方法です。
鉄道写真撮影は、以前は地方を走る特急列車や夜行列車（ブルートレイン）、あるいは風情のあるローカル線が撮影されることが多かったと感じます。

しかし近年はそういった魅力的な列車が減り画一化が進み、特別な車両や珍しい運行形態など「稀少性」に注目が集まることが多いようです。純粋に列車の運転本数が多く、特別な列車の始発駅となりやすいことから、利用者が多く「公共性」の高い都会が撮影現場となりやすい傾向です。

撮り鉄は都会に出てきた「熊」のような存在と言えなくもありません（熊に失礼？）。
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/e99798da4b6d0279b0c24ea2d59866d2063345fc

撮り鉄は金をおとさんからなぁ｡むしろキセルやってるって公言してたし