台湾って国なの？

https://www.sankei.com/article/20230521-7ZAKYTBXCVPOLPBH3IOAU4RQ6U/

「祖国に平和を」と願うウクライナ避難者　ゼレンスキー氏広島訪問

ロシアによる攻撃と核の脅威にさらされるウクライナのゼレンスキー大統領が先進７カ国首脳会議（Ｇ７広島サミット）閉幕後の２１日午後、原爆の惨禍を伝える平和記念公園（広島市中区）を訪問した。歴史的な一日を迎えた広島市内は厳戒態勢が最高潮に達し、多数の警察官を沿道に配備。日本国内に避難したウクライナ人らは、「一日も早くウクライナに平和を」と祖国に思いをはせた。

原爆から復興した広島
「ウクライナに栄光あれ！」

午後５時２０分ごろ、ゼレンスキー氏を乗せた車列が平和記念公園内に到着すると、公園を見渡せるおりづるタワーの屋上展望台ではウクライナ語が響き渡った。避難民ら３０人以上のウクライナ人が急遽（きゅうきょ）集まり、青と黄色のウクライナ国旗を高々と掲げるなど歓迎ムードに包まれた。

「平和のシンボルにゼレンスキー氏が訪れることはとてもうれしく、私たちにとっても大事なこと」

戦火を逃れ、ウクライナ南東部クリボイログから広島県に先月、避難してきたアンナ・テスレンコさん（３７）はそう話した。

別のウクライナ人の女性は、「ウクライナはいま核の脅威にさらされている。大統領も、核の被害から復興した広島でしか感じられないものがあると思う」とし、「国を守る代表としての思いを広島市民や世界中の人たち、そしてウクライナ国民に伝えてほしい」と期待を込めた。

沿道に人だかり
ゼレンスキー氏は午後５時１０分すぎに、サミット主会場の「グランドプリンスホテル広島」を車で出発。市中心部にある平和記念公園までは約６キロあり、市内の警戒はよりいっそう強められた。

「立ち止まらないでください」。午後４時過ぎ、ゼレンスキー氏を一目見ようと到着の１時間以上前から大勢の人たちが集まった沿道では、警察官が何度も通行人に呼びかけを行った。道路は封鎖され、安全のため柵も設けられたが、人は増え続け、身動きが取りにくい場所も。

平和記念公園周辺にゼレンスキー氏の車列がさしかかると、集まった人々はスマートフォンやカメラを構え、「ゼレンスキーさーん」との声が上がった。ゼレンスキー氏が車内で笑みを浮かべ、歓声に応えて手を振る場面があった。

同市南区の大学職員の女性（５６）は「２時間ぐらい待っていた。大統領が広島に来られた意味は大きいと思う」と興奮した様子。ゼレンスキー氏の車列を写真に収めた同市東区の会社員の女性（５５）は「壊滅状態から復興した広島のまちを見て勇気をもらってほしい」と強調した。

原爆資料館のボランティアガイドを２２年務めている同市東区の小学校教諭、大西知子さん（７３）は「これほど広島が国際社会の中で存在感を示したのは後にも先にもないのではないか。ゼレンスキー氏には資料館の見学を通じて、被爆の惨禍を見てもらい、平和に向けて行動してほしい」と願っていた。

ゼレンスキー氏は午後６時すぎに岸田文雄首相とともに原爆慰霊碑に移動し、ウクライナ国旗の色である青と黄色のリボンが巻かれた花束を手向け、黙禱（もくとう）した。国際メディアセンターで被爆体験講話を行っていた同市佐伯区の岸田弘子さん（８３）は「ゼレンスキー氏やＧ７首脳が広島に来たことは奇跡的なこと。サミットを機会に（平和への機運が）大きなうねりとなり、一日も早く平和の実現に向かってくれることをただただ祈っている」と話した。

「早く戦争終わって」
首都圏近郊に避難するウクライナ人らもゼレンスキー氏の広島での動きを注視した。

「大統領は私たちにとって英雄だ」。先月、息子２人とキーウから千葉県に避難したヤナ・ザホローニャさん（３６）はゼレンスキー氏をそうたたえた。「ウクライナのために大切な仕事をこなしてくれると信じている」と話し、息子のダニーロさん（１５）は「ウクライナと日本が協調を深めるきっかけになってほしい」と話した。

昨年１０月に親族８人で避難してきたローマン・コバレンコさん（３７）は身元保証人がいないため、現在もホテル暮らしが続く。終わりの見えない戦闘に「各国首脳からのさらなる支援を期待している。ウクライナのためにがんばってくれているリーダー。戦争を早く終わらせてほしい」と願った。

日本政府は認めてないけど