世の中には、「肛門に物を入れられる人」と「肛門に物を入れられない人」に分けられる

肛門に物を入れる勇気がない｜くんちみ
https://note.com/njdafifdajn/n/n6be401c60890

肛門に異物を入れる勇気がない。
これはただ「肛門に異物を入れる勇気がない」ということに留まらない。

前立腺を用いた行為に興味がある。
なんでも普通の自慰行為よりも快感が強いとかなんとか。シンプルに気持ちがいいことへの渇望。
さらにゆくゆくは女性に肛門を責められたいという願望もある。特に所謂ペニスバンドを使ったプレイに憧れている。そのような行為をしている動画を再生し、自分は肛門に何かを入れたこともないのにその様子を見て自慰をする。つまり前立腺を用いた快感への欲求に加え、女性に挿入されるという被虐への憧れも強いのだ。
女性への崇拝意識が強すぎて、もはや「男性から女性に挿入するなんて畏れ多い。むしろ妊娠のリスクなども考えたら女性が男性に挿入する方が正しい性行為のあるべき姿なのでは？」とか考えだしている。まあ女性側は気持ちよくないのかもしれないが、少なくともそれを楽しいと思える女性にとってはそうなんじゃないかと思っているのだ。

それくらい前立腺に強い興味があるにも関わらず、俺は肛門に物を入れたことがない。
思うに世の中には、「肛門に物を入れられる人」と「肛門に物を入れられない人」に分けられる。前者はつまり欲望のために多少のリスクや無理を冒せる人だ。彼らはリスクを冒した代わりに快感を手にいれる。肛門を開発すれば前述したようなプレイも可能になり、その結果女性に挿入されるというこの世で最も美しい行為を行うことができる。
それに対して後者である俺は、いつまで経ってもその理想を手にすることができない。「痛いんじゃないか」とか「今後の人生に支障がないか」とか常にリスクに怯え、そうやって人生を楽しむ機会を喪失していく。
学生時代で例えるなら前者は「多少先生に怒られるリスクがあっても全力で馬鹿なことをやったり激しい遊びをしたりして楽しんでたタイプの人」であり、後者は「先生に怒られたり周りに白い目で見られることを恐れて、目立たず、挑戦せず、平坦に過ごしてきた人」みたいなことなのだ。後から学生時代を振り返った時、思い出が濃いのは前者のタイプ。それに対して後者の俺は普通に過ごしてきた思い出しか残らない
何事もそうだ。多少のリスクがあってもやりたいことをしっかりと行動に移せる人はどんどん思い出を増やしていく。人生の階段を進めていく。動かなければ何も起きない。

肛門を開発できる人間はすごい。俺は肛門を開発している人間には敵わない。彼らは肛門の他にもいろんなものを開発して生きていく。それは性感帯にとどまらず、人生を豊かにできる可能性がある物であればなんでもだ。
肛門を開発する勇気もなく、今日もペニバンの動画を見てその快感を想像しながら部屋で一人自慰をしている俺は一生何も手にできずに死んでいく。