「このままでは日本が置いていかれる」 政府、ワクチン開発競争の遅れに危機感

緊急時の医薬品開発、「司令塔」設置を　自民PTの提言原案

自民党の創薬力の強化育成に関するプロジェクトチーム（PT）がまとめた提言の原案が判明した。
政府が今夏に策定する「医薬品産業ビジョン」に向け、緊急時の医薬品の研究開発から治験、承認、生産まで一貫して対処する省庁横断の司令塔を設置することを求めている。

新型コロナウイルスの感染拡大が世界的に広がる中、欧米に比べて国内での治療薬やワクチン開発の遅れが露呈。
安全保障の観点からも国内での開発促進を強めるべきだとの声が高まっている。
提言では、緊急時に必要となる医薬品を選定し、政府主導による開発の基本方針と、支援の枠組み整備を検討すべきだとした。
暫定的なデータで使用を認める米国の「緊急使用許可（EUA）」制度を参考に、迅速な薬事承認制度確立を求める。

また、研究開発力の底上げの必要性を指摘。医療分野の研究開発予算を「5年で倍増」することや、産業競争力を強めるためM＆A（企業の合併・買収）の促進などを挙げた。
一方、公明党の新型コロナウイルスワクチン接種対策本部は27日、国産ワクチン開発の提言をまとめた。
薬事承認に向けた最終段階（第3相）の治験について国が前面に立って対応することを求めている。

https://news.yahoo.co.jp/articles/f98cdd975737beb971fdba5e4d77a6efe67c4f5c